住宅取得は生命保険見直しのタイミング

相模 稔相模 稔

 住宅取得は生命保険見直しのタイミング

世の中にはFP(フィナンシャルプランナー)なる職業の方がいらっしゃいます。

ファイナンシャル・プランナーは、顧客である個人から、収支・負債・家族構成・資産状況などのソース提供を受け、それを基に住居・教育・老後など将来のライフプランニングに即した資金計画やアドバイスを行う職業・職種、およびその職に就く者。略してFP(エフピー)とも呼ばれる。
(WIKIより)

住宅営業の現場においてもFP的な知識を生かして、生命保険の切り替えをすることで月々の出費を減らして、浮いたお金で借り入れを増やしてもらうという手法があります。

すなわち、仮に2000万円を借りたとします。

借入時には団体生命保険といって、借入者本人が死亡した場合、借り入れの残債は帳消しになるという性質の生命保険に加入します。
仮に4000万円の生命保険に入っている人は、2000万の団信が新規につくから、生命保険を2000万円減額しても、万が一の時には遺族の補償額は一緒です。という考え方です。

実質的に遺族年金がもらえるようになり、家賃もないのだから、高額の生命保険は不要であるという考え方としてはおおむね正しいわけです。

突っ込んでいえば生命保険も、宝くじのような2000万円の一括受取ではなくて、月々何万円の受け取りという収入保障型の保険が良いでしょう。 そうすれば、家計のタガが外れす保険料も安くなりますね」とか、そういう話になるのです。

仮に現状で、4,000万円の保険で月20,000円入っていたのを半減できたなら、10,000円家計から削減できます。その部分を借り入れに回したとします。

今度はこちらの条件ですね。
仮に当初借入金利 1.6% 借入年数30年で借りたとします。
すると1000万円あたりの月の返済34,993円

10,000÷34,993= 0.28
すなわち、月1万円は、280万円の借り入れの返済額と同じです。

2,000万円を借入するならば、その分の生保を見直して減額し、その分余計に借りても、家計の収支は変わらない。 すると建築予算が280万円増える! というマジックのようは手法があります。

借り入れを起こすということは、生命保険に入るという意味もあるので、こうした論法が成り立つのです。これはローコスト系住宅会社で、かつでかなり流行したセールス・テクニックです。

経済的には筋の通った考え方で、住宅取得というのは、家計にとって大きな節目になりますので、加入保険も含めて、マネー全般に対して家族会議で方向性を決めることもよろしいことと思います。

住宅ローンは借金だと思うと怖くなる。

お客様の中には借り入れすることについて嫌がる方もまれにいらっしゃいます。
そうした方は、借り入れること自体にマイナスのイメージをお持ちのようです。借入金利の高かった時のイメージをお持ちの、高齢者に多いようです。

ところで、ローン減税というのはご存知ですよね。借入残高の1%が10年間、所得税と市民税が還付される制度です。超低金利時代では、10年固定金利で1%を切るという水準です。

だから、事実上マイナス金利で 借りたほうが得という異常事態です。それだけ住宅ローンというのは優遇されております。

さらには今回の記事のように、借りた人に万が一のことがあっても残った家族が困らないようになっている。(火災・死亡の保険)し、さらには物価リスクのヘッジにもなっているわけです。

結論: 住宅融資は、借金ではない。メリットの多い投資である。

そう考えれば気が楽になりますね。 車のローンやましては消費者金融から借りているのとはわけが違う。まして今の金利水準では借りたほうがお得なくらいの条件なんですよ。
あまり神経質になっても、精神的に損です。

もしも借入制度が無かったら、会社をコツコツ勤めながら貯金をして、老後にやっと家が建てられるということを意味しております。事実、住宅金融公庫の制度の無い時代はそうだったのです。

幸せな暮らしの時間の前借りだと思えばいいのではないでしょうか?

相模 稔
代表取締役

相模 稔

オガスタの社長。 工務店経営のほか講演活動なども行う。 アメブロ「おーがにっくな家ブログ」もよろしく。

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