バラ園とともに育てる木の家「古津の家」
バラ園とともに育てる木の家
設計/ma ヤマシタマコト 監督/波潟靖
- コンセプト
- お住まいの隣地が売りにでたのでこれを購入して新しい家を建て、引越し後にいま住んでいる家を取り壊して庭にしたいという依頼だった。
せっかく広い敷地を手に入れるのだから、その真ん中に家を建てて庭に囲まれるようにしてはどうかと提案した。
既存の樹木をなるべく活かしつつ、こよなく薔薇を愛する施主夫婦が庭を眺めながらゆったりと暮らせる家を考えた。
- 外観
- 北東・南東・南西の三方が道路に接する敷地で、道路に面する三方は杉板縦張り押縁とし、隣家と接する北西面のみガルバリウム鋼板仕上とした。南東面は二区画分の長さ約28Mが道路に接しているため、一階部分は視線に配慮して連続する高窓を設けた。
道路に面する三方はいずれも深い軒をまわして印象深い外観になっている。
南西の主庭は高い木塀で適度に遮蔽したつつ、道路側は圧迫感を嫌って既製のアルミフェンスとしたうえで、蔓薔薇を植え、道行くひとに緑と花を提供する。
- 内部空間
- 真ん中玄関なのでトップライトで光を落とす。
広々としたリビングダイニングにつなげて、庭と面して最大級のウッドデッキを設けた。天気のいい日はバラを愛でながらここで食事ができる。
キッチンの収納は大容量で造作。玄関とキッチン両方向から回遊できるバックヤードも収納量充実。
- 植生
- 玄関へのアプローチは街区のシンボルツリーのノムラモミジを生かす。植栽は無数のバラで。工事期間中から施主様がせっせと植え込みを始めていた。お住まいになった後も庭の熟成が楽しみです。