山間に佇む2世帯ワイド住宅「金塚の家」
山間に佇む2世帯ワイド住宅
基本設計/相模稔 実施設計/阿部誠治 監督/小林秀昭
- コンセプト
- 2階建て部分は、2階は若夫婦の占有し、平屋部分が親たちの高齢者向け居室と水回り、1階のLDKは世帯の共有という緩やかな新潟的2世帯住宅。広い土地を生かして方位性と構えを考慮し、ワイドにワイドに設計する。農家住宅要素を現代的に処理すると日射を考慮したパッシブな設計になる。奥に物置も付帯して合計すると20mほどの間口となりオガスタ史上最長の家。
- 外観
- ガルバリウムは明るめのシルバーで中庸である。杉板部分は経年変化で黒くなっていく部分も楽しみなところである。1間ピッチで独立柱が5本入り、この律動性(リズム)が日本家屋であることを強く感じさせる。窓枠、16m以上の下屋の軒先の高さを揃え、美しくまとめる。
- 内部空間
- 玄関部分は屋根形状なりに傾斜天井で変化を出す。この部分は羽目板でパネリング。リビングはおなじみの吉村障子の太鼓張りで和紙クロスを採用、光がやわらかく回る空間に。和室の建具には小国和紙のベニバナ入り、天井は杉の赤みと相性が良い一度塗りの柿渋和紙を採用。周り階段の納まりなどディティールをうまく管理してある。