設計の課題その2:犬と暮らす家
我が家には、推定9歳のミヤビという犬がいます。
△施設で2回目に会ったときのミヤビ
私たちが夫の実家のある新潟に移り住むタイミングで飼い始めた子で、大阪の動物保護施設から譲って頂きました。大阪といっても山深いところで、ミヤビは施設近辺の山の中で仔犬を産んで育てているところを保護されました。
スタッフの方におすすめしてしていただいたのですが、偶然昔飼っていた犬に似ていたため一目惚れで決定。一緒に暮らすことに決めました。
△建て替え前の家。家の中ではのんびりダラダラ。
ものすごい人見知りで、私たちに慣れてくれるのか心配でしたが
比較的早く慣れてくれて、とても良い子でした。
極度の臆病犬・ミヤビ
ただとにかく怖がりで、家の外に出るとビクビクおどおど。
散歩に連れて行くのも大変でした。
△手作りの犬小屋。
犬小屋も作りましたが、当のミヤビは居間のソファやミヤビベッド、トイレなど、
自分の好きな場所でくつろいでいました。
当時私はフリーでデザインやプロダクトを作る仕事をしていたため、アトリエ兼店舗を借りていて
なるべく毎日お店に連れて行っては、そばにいられるように心がけていました。
△お店に連れて行っても怖がりなので、カウンターの後ろに隠れる。看板犬どころか存在に気づかれないミヤビ。
問題行動に悩まされる
新潟の暮らしにも慣れて来てくれた翌年の夏、事件は起こりました。
お留守番の時に暑いので、冷房をつけて居間のふすまを締め切って外出したところ、帰宅してみるとふすまのヘリがぼろぼろになっていたのです!
閉じ込められたのがいやだったのでしょう、出してくれーとフスマをかじったというわけです。
この事件をきっかけに、締め切っていなくても、
ふと留守番をさせるとたまーに柱や建て具をかじるようになってしまったのでした。
△上目使いで見てくるので怒れません。
ミヤビが物をこわすときは何か不安なことがあるときで、なるべくそういう原因をなくしてあげることが大事なのですが、100%対処は難しい。
気がつくと、建て替え前の家の柱や建て具はボロボロでした。
いたずら防止のスプレーを使ったこともありましたが、効果はゼロ。
紐でつなぐとよけい逆効果で、手近な建て具や柱をかじるわ大暴れ。
普段は本当にいい子なのですが、たまに発現するこの行動には本当に悩まされました。
そしていたずらされないように、行動を制限するようなことをすれば、ますます逆効果なのもわかりました。
とはいえ100%自由にしていても、いたずらする時はするし。
家を建て替えるにあたり、ミヤビの建て具のかじり癖は大きな課題となりました。
ミヤビとうまく暮らす工夫
こうなったら新居では、ある程度広さのあるミヤビ専用のスペースを作るしかない!
設計をしてくれた山下さんは[むしろ人より動物に優しい方]といってもいいほどの動物愛護家なので、ミヤビのお留守番スペースについてはいろいろと相談にのってくださいました。
悩んだ末、最終的にキッチン横の2畳ほどの広さのパントリーを、いざとなったらミヤビの留守番スペースにできるようにしました。
どうしてもいたずらをするようだったら、ここを締め切れるようにして、大きなゲージにすればいいと考えたのです。
そして家が完成し、暮らし始めて1年半。
驚くべきことに、まだ新居ではいたずらは一回もしていません。
お留守番もこれまでどおり、つながず家中どこでも出入りOKのままにしていますが、何も壊したりしていないのです。
△パントリースペースはあくまでパントリーとして、みやびの餌と水入れが足元に置かれているのみ。
△本当はパントリーに設置するはずの手作りNEWゲージ。トミカが散らかっていてすみません。
夫がパントリーにゲージを置くのは可哀想、と転居時からリビングに置いたまま、いまもまだリビングにあります。
新居ではなぜいい子なのか。
その理由はよくわかりません。
私も現在は会社勤めになって、圧倒的にお留守番時間が増えたのに、
なにかを壊したりはしないのです、いまのところは。
△新居の縁側はミヤビのお気に入りの場所
ミヤビなりに、気を使ってくれているのかもしれません。
いま思うと、息子が生まれてヤキモチを妬いて不安定になっていたのかもしれません。
そのうちまたいたずらをするようになるのかもしれませんが、
出来ればずっとこのまま、いい子でいてくれたらなぁと願っています。笑