OWNERS COLUMN & INTERVIEW

オーナーズコラム&インタビュー

vol.8 ヤギのこと。

自然と暮らす
りえりえ

2頭のヤギのと暮らし

我が家には2頭のヤギがいます。
以前もお話しましたが、ムスメの通うようちえんと共同飼育で土日だけ我が家でお世話をしています。
名前は「キノコ」「タケノコ」二人(頭)とも女の子です。
この名前はようちえんの子ども達が考えて名付けてくれました。
けっして某チョコレート菓子のネーミングから名付けた訳ではなく、きのこもたけのこも、日々、森で過ごすこどもたちにとっては森の中にあるとても身近なもの。
森の子たちらしい、良い名前を付けてくれたな。と、とても気に入っています。

2016年の4月末にキノコが生まれ、5月頭にタケノコが生まれました。
その年の8月にようちえんと私たち家族の元へやって来てくれました。

可愛い子やぎに子ども達は大喜び!
はじめは除草目的でヤギを飼うことを考えていたわけですが、全国ヤギネットワーク代表の今井さんの、まるで語り部の様なヤギについてのお話を聞くたびに「家畜である『ヤギ』と共に暮らしていく」ということ自体にとても興味が沸きました。
今では除草は二の次です。
もぐもぐと草をほおばりながら、ジト〜っと見つめてくるヤギは私たちの癒しです。

ヤギを飼い始めてから、なかなか顔を合わせることができなかった近所の人たちが「ヤギ見せて下さい〜」と寄ってきてくれる様になり、庭に出ているといろんな人に話しかけてもらえます。小学生の子達だけで遊びにやって来てくれたりして、ヤギが近所の人たちとのコミュニティを自然なカタチで築いてくれました。

ヤギ小屋セルフビルドに挑戦!

さて、ヤギをお迎えするにはヤギの住む場所が必要です。
ヤギがやってくると決まったと同時に、夫は「お金をかけずにセルフビルドでヤギ小屋をつくる!」と意気込み、そんな夫の為にたまたま本屋で見つけた「小屋を作る本(ドゥーパ!編集部)」という雑誌をプレゼントしました。

それからというもの、その雑誌を毎日胸の上に置いて眠るほど愛読し、ヤギがやってくるまでの2ヶ月間、夫は休日のすべてをヤギ小屋作りに時間を費やし、ついにヤギ小屋をほぼ一人で完成させました。

↑材料は家を建てた時に残してもらった端材を使いました。贅沢にも我が家と同じ材の立派な小屋。

なぜ一頭ではなく二頭飼ったのか。
といいますと、
ヤギはとても寂しがり屋で、一頭だと寂しくて、うるさく鳴いてしまうのだそうです。
実際、私たちがヤギと一緒に過ごした後、その場から去ろうとすると「メェ〜っメェ〜〜っ!!」と、まるで恋人に「行かないでー!!」と言っているかの様にとても必死に鳴きます。
ヤギは濡れるのが嫌いで、雨が降ってくると「メェ〜!メェ〜!(雨だよ!小屋にいれて〜!)」と訴えてきます。急いでリードをはずしてやると、一目散に自ら小屋へと戻っていきます。

当初の目的であった除草効果についてですが、ヤギが我が家にいるのは土日だけなので、雑草が恐ろしいほど繁殖力を発揮させる夏の時期は人の手での刈り払いも必要となります。
ヤギと夫でせっせっと草を食べて(刈って)います。

草の勢いも落ち着く秋頃になると、夫の刈り払い仕事はお役御免となり、ヤギたち専任となります。雑草がなくなる冬は、家庭で出る野菜くずと農協で購入した干し草を食べさせています。
ヤギを飼うのにお金がかかるのはこの干し草代だけ。
散歩もいらず、雑草がある時は小屋の出入りの世話のみ、雑草が無い冬は朝夕の2回、干し草をあげるだけで、ヤギを育てるのはほとんど手がかかりません。

ようちえんと家との移動は軽トラックの荷台に乗せて移動します。
(もし黒い軽トラックにヤギを2頭乗せて走っている車を見かけたら、我が家かもしれません!)

当然、ヤギにも個性があります。

キノコは人なつこくて、食欲旺盛。戯れて前足2本で寄りかかってきます。
子ヤギの頃は大変可愛らしいものでしたが、大きくなった今は前足2本がずっしり重くのしかかり、蹄も痛いです。いつかキノコに押し倒される日がくるのではないかと戦線恐々としています。

タケノコはキノコよりひと回り小さく、キノコにご飯を横取りされがちです。すこし臆病で、大きい男の人が近づくと怖がって逃げ回ります。お腹を下しやすく、そんな時は顆粒のビオフェルミン(整腸剤)を水に溶かして注射器で口から飲ませてお腹の調子を整えてあげます。

飼い始めた頃は柵が外れたり、戸が開いてしまったりと、脱柵されることが多く、せっかく植えた、食べて欲しくない植物を食べられてしまったり、家の中に入ろうと網戸に激突されてヒヤッとすることも度々ありました。
その度に捕まえようとする私。
しかし私なんかに捕まるまいと逃げるヤギ。
家の回りを3周追いかけ回したこともあります。
はたから見ればイイ歳をしたオバさんがヤギと必死な顔で鬼ごっこしている図でしかありません。
今は私に知恵がつきましたので、ヤギ達の大好物の野菜くずをちらつかせて呼び寄せ、必死な顔で息を切らして追いかけ回さずとも、楽に捕まえられるようになりました。

よく聞かれるのは、冬をどう過ごしているのか。ということ。
普段と何も変わりません。小屋で過ごしています。
雪が積もると小屋から一歩も出てこないので、雪を踏み固めて道を作ってあげたところ、その道を喜んで走り回りました。
それはもう、すごいスピードで…。

春には子ヤギが生まれます


こんな我が家の可愛いおてんばヤギ達ですが、現在、二頭ともお腹に赤ちゃんがいます。
去年の秋に今井さんに種付けをしていただきました。
春に生まれる予定で、母ヤギになる娘達を感慨深い気持ちで見守っているところです。
ヤギは双子を生むことが多いらしいですが、3つ子、4つ子を生むこともあるそうです。
いったい何頭生まれるかな?

生まれたらまたコラムでお知らせします。楽しみにしていて下さい!

りえ

りえ

三条の山裾680坪の広大な敷地の小さな山荘に暮らす30代主婦。夫はアウトドアメーカー勤めの、おっとり系アウトドア派。2人のこども、2頭のヤギで繰り広げる、新潟の四季と暮らす生活を綴ります。

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