庭屋一如の通り土間の家「金衛町の家」
庭屋一如の通り土間の家
設計/maヤマシタマコト 監督/小林秀昭
- コンセプト
- 建築地は新潟でもトップクラスにステイタスの高い住宅地エリア・金衛町。そこにふさわしい品位のある住宅でなければならない。また、お施主様は可能な限りの断熱性をコスパをにらんで実現することを希望。その結果、暖房エネルギーが1/7(次世代省エネ基準比)の超エコハウス。国認定のゼロエネルギー住宅です。2階と平屋部分の屋根の一部に太陽光パネルを6.4kw搭載。
- 外観
- 軒先が17mを超える低くワイドなプロポーション。街並みに謙虚に佇む。板塀は陰影のリズムが美しく合理的で耐久性の配慮もなされている。ファサードは閉鎖的過ぎず、解放的過ぎず。木質とRCとコールテン鋼の素材感の競演が楽しい。
- 内部空間
- 大型犬の室内飼育を想定して、玄関ホールから続く土間がこの家の中心。イタリア製タイルで錆びた鉄の雰囲気。土間で床は分節され、東はLDK・和室・水回り。西は書斎や家族の部屋となる。
暮らしの中心となるダイニングは傾斜天井で豊かな大空間。ハイサイドサッシを設けて光を天井に回す。そのうちの1つは夏の暖気を抜けるよう電動開閉式に。既製品サッシ最大寸法の窓からは、主庭の贅沢な眺望と、冬になると豊かに日射が取り込める。そして、意識を外部へと導き、自然と四季とに親しむ気持ちを誘う。
- 外構
- 主庭はかつては剪定をせずに荒れていた純和風の庭を大胆にリメイク。過密な植栽を間引き、川を埋め立てて解放的な芝庭を作り、滝口付近には池を復活させビオトープに。土間と同じ仕上げのテラスが、この庭と建物を自然につないでいる。