賑やかなエリアの2階リビング「関屋の家B」
賑やかなエリアに建つ2階リビングの家「関屋の家B」
設計: ma 山下 真
監督：小林秀昭
- 建物概要
- 交通量の多い大通りから路地を少し入った角地に建つ住宅の建替え計画。周囲には大きなビルやマンションが建つ。
やや不整形な敷地に二台分の駐車場（うち一台はインナーガレージ）、明るい居間、籠れるロフトが要求された。
道行く人の視線を気にせずに暮らせるよう、二階を居間とした。
二階リビングの利点を活かして傾斜天井とし、リビングダイニング、階段室、ロフトも包み込んで大らかな空間で伸びやかに暮らせる家を目指した。
- 外観
- どっしりとした印象でありながら、角地に建つため、強くなりすぎないような外観を考え、杉板で包まれた一階部分に、黒いガルバリウムの目地無しスパンドレルの二階部分が乗る構成とした。一階から90センチせり出した二階の南側には連続窓があり、充分な光と空に抜ける景色を室内に取り込む。二階西側は105ミリの付加断熱とし、開口部も最小限に抑えて、熱負荷を抑えるとともに、引き締まった表情とした。
庭を囲む塀は一部既存のものを活かし、建物とのコントラストをつけるために白く塗装し直した。
- 内観
- 二階の南側、三間巾の腰窓から入った光はシナの傾斜天井に沿って主室を明るく照らす。
開口には壁に引き込まれる障子が用意されており、光と視線を調整することができる。
またロフトへ上がる階段の上部にもハイサイドライトを取り、暗くなりがちな家の中心部にある階段に光を落とす。
充分な容積のある台所収納と大きな本棚、お施主様のリクエストに応えたエクステンション式の造り付けテーブルなど、家具にも工夫も凝らした。
- 空調計画
- 一階と二階の間にダクト式エアコンを設置し、さらに熱交換換気扇も入れて、この階間の空気をコントロールすることで、基本的には一台のエアコンで建物全体の空調を担っている。
各部屋の適切な場所に自然対流のための開口部やブースターファンを設置している。
