ゆとりの平屋でオーディオが奏でる安らぎのリビング「中山の家」
ゆとりの平屋でオーディオが奏でる安らぎのリビング
設計:阿部 誠治
監督:波潟 靖・石川 敬
- コンセプト
- 南側前面道路のゆとりある敷地。
アウトドアが趣味の建て主さんであったので、外と大きく繋がる平屋の暮らしを第一のコンセプトとした。
そしてもう一つ大きなコンセプトがあった。
タンノイのスピーカーと共に暮らす事である。
家族と共にオーディオに聞き入る安らぎのリビング。
外との繋がりとスピーカの設置、この二つを軸として設計した。
- 外観
- 中と外を緩やかに繋ぐ手法として、玄関ポーチと一体とした大きな軒の出を採用した。
これにより夏季の強すぎる日射を制御できる。必要であれば軒下に簾を掛ける事で更に日射や視線を防げるだろう。
完全な平屋ではなく、正面から奥まった所は極力階高を抑えた二階建てとなっている。
階高を抑え、尚且つ平屋部分の屋根勾配により外観上はほぼ大屋根の平屋のようである。
高さを抑えた建物と外壁の杉板横貼りで、比較的古い住宅街の中にあっても違和感なく溶け込んでいる。
また、緩やかに繋ぐのは家の中と外だけではない。
道路からのアプローチに緑を配した庭を設ける事で宅地と周囲とも柔らかく繋いでいる。
- 内観
- タンノイのスピーカーはテレビボードと並べる事でオーディオ類と一まとめにして配置した。
床材はウォルナット無垢材。
色味のコントラストは若干強めだが、そのラスティック感が空間の良いアクセントとなっている。
南側開口部の建具はブラインド入りとして建具を解放した時にサッシ部に取り付けた簾ブラインドと一体感がでるよう工夫されている。