基礎のひび割れ なぜ起こるのか
住宅の基礎は一般的に鉄筋コンクリート造で、鉄筋を組み、型枠を配置してコンクリートを打設します。
そして、打設後にコンクリート水・砂・セメントの化学反応により硬化します。
ひび割れの発生原因には
【乾燥収縮】・【気温の急激な変化】・【不動沈下や地震など外的要因】が考えられます。
中でも一番起こりやすい原因が乾燥収縮です。
乾燥収縮によるひび割れのメカニズムは、
コンクリート内部の水分が蒸発する事で収縮を起こし、表面部分の耐えきれなくなった部分にひび割れが発生します。
ひび割れ自体の大きさや数に差はありますが、ほとんどの家で乾燥収縮が原因と思われるひび割れは見受けられます。
全てのひび割れが危険ではありません
では基礎に発生したひび割れの全てが構造体に直ちに支障をきたす物なのか?といえばそうではありません。
まず、ひび割れの幅については0.5mm以下、深さ20mm以下であれば劣化とみなしません。
これは中古住宅の売買における既存住宅劣化状況調査での基準でもあります。
即ち、上記以下のひび割れは流通時に劣化としての報告をしなくてもよいのです。
実際にオーナーさんのお宅を点検時にひび割れを確認する事もありますが、0.5mm以上のひび割れを発見したことはありません。
※ただし、微小ながらひびが発生している事はお伝えしています。
どのように判断するのか?
ひび割れの大きさについてはクラックスケールを使用します。
しかし、ご自分で判定される場合、クラックスケールをお持ちのオーナーさんはほぼいらっしゃらないでしょうから、その際はテレホンカードを使用します。
いまどきテレホンカードを持っている人がはたして何人いるのか…はさて置き、カードの厚みは一般的に0.3mm程度です。
カードをひび割れに差し込んで入らなければ大丈夫という判定になります。
もし、カードが入ったとしても、深さが20mm以下であれば問題ありません。
基礎については構造体なのでひび割れを発見した際に驚かれるオーナーさんも多いと思いますが、
まずご自身で判定してみて、不安なようであればご連絡ください。