12/25~1/11まで、五十嵐の家Gにて、ロガーを設置、温湿度の調査しました。
結論から先に言えば、夏の全館冷房に引き続き、冬の全館暖房も非常にいい状態でした。
建物の概要:
Q値=1.17 /Ua=値0.4
断熱仕様:西側壁のみ一部付加断熱+APW430(一部330)で、
HEAT20 G2グレードにあと一歩という性能。
(オガスタ平均ではQ値=1.05 Ua値=0.3)
延べ床面積:41.5坪(137.16㎡)
入居人員は、二世帯住宅につき、祖父母+夫婦+子供2名で、計6名。
1階床下エアコン、2階階間エアコンの併設方式。 2台とも2kwの6帖用という最小能力の機種。
暖房は床下エアコンのみを使用。
エアコン設定温度は22℃で連続運転。 ON OFFはエアコン任せ。
外気温の計測
日射の影響を受けない外部ポーチに温度ロガーを設置。
平均外気温 5.8℃ (最低:-0.2℃ 最高:15.4℃)
例年よりだいぶ暖冬傾向だが、寒いことは寒い。
特に正月には寒波が来た。
リビングの状態
平均室温23.7℃ (最高:25.6℃ 最低:22.3℃)
平均湿度51.1% (最高:61% 最低:44.9%)
1月11日に、計測機器の回収に伺った際は、子供がランニングシャツという夏の格好で遊んでいた。
祖母も 暖かい室温に満足度が高い。
2階寝室の状態
階間エアコンは備わっているが、停止している。
扉の開け閉めの状態は不明。
寝具は 冬用の羽根布団は不要で、毛布で済ませている。
平均室温23℃ (最低:21.4℃ 最高:25℃)
平均湿度54% (最低:45.6% 最低:60.2%)
全館暖房で、過湿器なくても乾燥しない
家全体で、快適ゾーンの40~60%の湿度が維持されているが、加湿器は利用せず、入浴後の風呂のお湯の気化と室内での洗濯干しのより、水蒸気を供給している。
脱衣所の状態
平均室温 20.8℃ (最低:19.1℃ 最高:22.8℃)
グラフの関係でぶれて見えるが、ここが一番温度変化が少ない場所で、ヒートショックにならない安心な脱衣所だ。
ワットモニターで使用電力を計測
1階床下エアコンは18日間で272kWの電気を使用。
従量電灯計算で272×28円ならば=7616円。
1か月に換算すると13000円くらい。
実際は、外気温の下がる夜間での運転比率が高いはずで、
夜間電力は単価が安く、もっと安く上がっているだろう。
1月の暖房負荷の、4倍程度が年間の暖房エネになるので、
この家の場合は、年間で5万円程度の暖房光熱費負担であろう。
もっともシンプルな全館空調
家全体の冷暖房計画を断面図でおさらいします。
暖房に関しては、6帖用の最小限のエアコン1台でいけました。
冷房時は、2階階間エアコンをメインに、極めて快適な全館冷房ができたのは、完成内覧会でも確認いただいてます。そして、今回は冬だが、全館どこでも床が暖かい。また、暖房・冷房共に階間エアコン・床下エアコンを併用できるので、
ピーク時に対しても余力がありますし、ブースターファンや、床下と階間を循環できるようになっていて、上下の微調整も可能な計画です。
家電量販店でも手に入る、6帖用のAC二台で 完璧な 全館空調をやってのけた。
小型機種で稼働時で負荷を適正化しているために低燃費であること。
能力的な余裕を持ちつつ、1台故障した際にも、もう一台で対応できるので、安心度の高い空調方式だと感じました。
整理され美しく暮らす
おまけになりますが、建て替え前の暮らしは、間取りの設計がいまいちで、
収納などのしつらえがうまく設計されていないので暮らしづらく、どうしても生活用品に溢れた状態で不満が多かったようですが、新築時に解消され、すっきり整った美しい暮らしへと激変された。
温熱だけでなく、こうした美の領域での満足度も加わり、喜ばれていました。