断熱施工をどのようにしているか?
現在、新潟県の住宅会社では、着工棟数の多い、(パワービルダー)上位5社は、
すべてウレタン吹き付けとなっています。
ウレタン吹き付けが増えるきっかけになったのが、東日本大震災です。
東日本大震災でグラスウール製造工場が被災し、供給不足が起こり騒動になりました、
それを機会にウレタンに切り替えた会社が多いというのが理由の一つです。
それ以前は、パワービルダーは、袋状のグラスウール断熱材を使っていました。
しかし、繊維系の断熱材の施工は、隙間や詰め込みすぎなどにより、性能が落ちることと、気密施工に関しては専門的な知識が必要です。
上: 施工不良の事例:防湿層となる袋表面が連続していない。
彼らは多くの建物を施工するために、大量の大工さんを常に確保しておかなければならないが、単価も合わず辞める人も多く、大工の出入りが多い。
さらに、数が多いために現場監督が、気密断熱工事の状況を確認することも難しい。
写真:ウレタン吹付風景 (マイベストプロより転載)
そこで、大工工事と断熱施工を切り離すことのできる、ウレタン吹き付けが爆発的に広がりました。
ウレタン吹付の普及で、良い面とすれば、管理が十分にできていなかった断熱施工が、一定のレベルにかさ上げが行われたことでしょう。
しかし、大きな弊害もあります。
まともな家ではウレタン吹付断熱はしない理由:
アーキテクト工房Pure 高岡社長のコラムより
前略)
OBのお客様より増築の依頼を受け工事にかかりました
その時増築部分の壁を撤去するのですが、
壁の中には現場発泡ウレタンフォームがびっしりと
柱、間柱、土台、桁、そして構造面材に吹き付けられ、
削り取らなければ、撤去することが出来ませんでした
増築の建物は築5年位で、
本来なら壁の中の木材は、紫外線にもさらされてないので
くぎ穴とかかぎ込みとかは有っても、
増築のために使用する補強材などには再利用できるのですが、
発砲ウレタンフォームがびっしりと、木材にこびりついており、
再利用しようという気持ちにはなりませんでした
又、取り外した木材は会社の事務所にも設置している
薪ストーブの薪として使うこともできるのですが、
燃やすとガスがでる。
現場発泡断熱材がこびりついている木材などは、
産業廃棄処分するしか無い。
この増築を依頼していただいたOBさんのおかげで、
数年間悩んでいたことが解決しました。
現場発泡断熱材は、新築の場合『使用禁止』とすると決断いたしました
高岡さんの記事内容について、FBでは賛同の意見が多く出ました。