公園と暮らすアウトリビング

設計／maヤマシタマコト　設計補佐／小林紘大　監督／山田剛

コンセプト

新潟市西区に新たに造成された住宅地。敷地は西側の道路に接道し、その通りを挟んで公園が計画されていた。敷地は東西に長く、南側にも敷地いっぱいに住宅が建つだろうことが予想される。そこで、あえて西にひらく二階リビングの家を提案した。こどもたちが公園で遊ぶ姿を二階リビングから眺めるような家になればと考えた。

外観

先に建っていた北隣の家にあわせて、切り妻の屋根を通りにむかってみせる妻入りの家とした。銀黒のガルバで包み、一階部分を杉板横張りとしている。２階のせり出した部分は小さな畳部屋で、玄関の庇をかねている。横ルーバーが張られた部分は9.5帖ほどの広さのあるデッキで、リビングの延長として暮らしを豊かにするこの家の要である。

内観

一階は個室群であり、天井は低く、仕切られた部屋がならぶ。
直線階段を上がると大きな空間に出る。居間、食堂、台所、階段を含めて30帖近い広さがある。階段と主室とは、腰までの高さの本棚で区切られる。
キッチンは奥行き900mmのペニンシュラ型のキッチンとしてコンパクトにまとめた。キッチンの背後には一坪の食品庫があり、充分な収納量がある。

公園の見える西面と、南面に掃出しのコーナー窓を設けて、この窓に沿ってL字型の充分な広さのデッキを用意した。デッキには、こどもたちが裸足で上がっても良いように、木粉と樹脂で作られたデッキ材を用いた。デッキが公園から丸見えにならぬように杉のルーバーで囲っている。
公園を吹抜けてくる風が強くあたる西面の窓は、気密性の良いはめ殺しの窓とした。
またこの窓には西陽除けが取り付けられる。

入居後、デッキの上で早速こどもたちがプールで遊び、バーベキューをする様子をみて、心から嬉しく思った。

規模・構造

敷地面積　 　 約168㎡
延床面積　　 136.33㎡
木造在来工法　二階建て

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