ノルウェーのオスロに宿泊して2日目、本格的に郊外の建築を視察して周る。
現地の構造設計事務所で働いている中様のアテンドのおかげで、
近代的な建築から、歴史的な建築、さらには、西方さんが見学希望した、
かなりマニアックな事例も含めてたっぷりと見学することができた。
断熱改修工事が中心
ノルウェーは木材の資源に恵まれていることもあり、住宅建築でも外壁の木材利用が多くされている。道中あちこちで工事現場は見るが、新築は圧倒的に少なく、9割以上がリノベーションだとのこと。 ↑は 保育園の付加断熱のリフォーム工事の様子。
築30年程度の集合住宅の様子。
中様自体が、このような住居に家族で暮らしているが、
断熱改修がかなり高い水準でされているために、夏も冬も冷暖房設備を使うことがないとの話。
ノルディックスキー発祥の地
オスロの冬季オリンピックで利用されたスキーのジャンプ台。
1階はスキーの歴史を学ぶことができる博物館になっている。
ノルウェイは森林に恵まれているために、
国民に最も人気の趣味は、夏のハイキング。
冬はノルディックスキーだとのこと。
オスロの街なかに住んでいる人も、郊外の自然豊かなところに別荘を持つ人も多く、休日は自然を楽しむライフスタイルが支持されている。お金も使わないし、幸福度を上げそうだ。
昼食は伝統的な建築スタイルのレストランでいただいた。
オープンサンドウィッチとフィッシュスープ。
北欧はフィッシュスープがとても美味しく、
絶対日本に帰ったら再現してやろうと思った。
ひたすら目につく住宅を撮影して回る。
ノルウェーの伝統的な建築
ノルウェーの民族博物館を訪れる。
古い建築様式の住宅や教会が立ち並んでいて、圧巻です。
西方さんの大好きな芝屋根の住宅がたっぷり建っている。
驚くことに白樺の皮を防水にして、上に土をかぶせて草を生やしている。
工業化が訪れてない時代の、北欧の厳しい自然を過ごしてきた住宅のあり方。
内部の空間はどことなく日本の民家のような光の周り加減で懐かしい感じすらする。
驚くのは木造でできた教会。
これは日本の歴史で、鎌倉時代位の建造物で極めて古い。
もちろん文化財である。
オスロにはアナと雪の女王のモデルとなったお城が存在する。
他にも街並みはどことなくエレガントで、
特に女性はこういう景観が大好きだろうと思った。
庶民のアパートも高品位
北欧は、労働人口を支えるために移住者を多く受け入れている。
比較的そのような所得の低い階層向けに集合住宅が作られていた。
しかし、日本の木造アパートに比べて、なんとクオリティーの高いことか。
西方さんから平面計画の図面ももらった。
オスロのカラフルな下町
高級住宅街よりも、ある程度歴史を経た下町の住宅街が見てみたいので連れて行ってもらった。
赤や黄色のカラフルな着色のされた木の外壁が良いリズムで並んでいて、好ましい。
ご存知の通り、北欧は冬になると、夜が長く、昼も暗いために、
建物は中も外も含めて、明るく明るくした欲求が形になってくる。
木造高層ビルは世界一
ノルウェーは、木造の大型施設の建築も積極的に進められている。
木造のビルとしたら32階建てのものまで建てられていて、世界一の高さを誇る。
見学を検討したが、オスロ中心部から来るまで2時間程度とのことで断念した。
新しく建てられたスポーツ施設の外観だが、
カーテンウォールと、木の外装パネルがきれいにデザインされている。
翌日はほとんど丸一日が移動日で、
西方さんのたっての願いである、シングルモルトの聖地「アイラ島」まで移動することになる。