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現地で食べることが一番だ /欧州旅8️⃣

寒い国はめしがまずいという説

ノルウェーと英国のスコットランド、そしてスペインを巡る旅をしたが、
そこでの「食」について思ったことを備忘録のように綴りたい。
スペインには大いに期待していたが、他の2カ国でうまい食事にありつける事は期待はしていなかった。

私は2年間ドイツに住んでいた経験があるために、
北のほうのヨーロッパの食事の状況は大体推測できる。

ヨーロッパは氷河期が終わる際に、氷河が海へと滑り落ちていく際に土を削りとって行ったため、北部のヨーロッパは土が痩せていて農耕に向いていない。
温暖でないためにトマトのような野菜も栽培できなく、じゃがいもやライ麦の栽培がやっとこさです。しかし、我々が尋ねた都市は、海に面していて海産物が採れる。
日本人は海外で現地のものばかり食べていると嫌気が差してくる事が多いようだが、海産物料理が食べられれば満足度は高くなった。

オスロの食事


まず驚いたことに、トナカイの料理が出てきた。
味は鹿肉とほとんど変わらず、脂身が少なくて大変おいしい。
日本も、鹿が増えすぎて大変問題になっているが、
ノルウェーでも一定の間引きのために狩りが行われているのだろう。

中でも1番おいしかったのがフィッシュスープである。
調べると北欧で広く食べられてる料理で、パンを浸すとメインディッシュとして、これだけでも満足するくらいだ。
私は冬になると、温かい野菜スープがありがたくなる。スープのバリエーションとして北欧式のスープも加えたいと思った。


ノルウェーのレストランでは、暖炉で火が楽しめるところに2度当たった。
炎があるだけで、大人な空間になり、なんも言えぬ落ち着きを感じる。

オスロは、歴史的景観を生かし、さらに最新のモビリティ技術を生かした、便利なまちづくりがされている。私は様々な都市を見たことがあるが、最も魅力的な都市で、住んでみたいと感じた。

スコットランドの食事

スコットランドで最初に訪れたのはアイラ島。
シングルモルトウイスキーで知名度はあるが、たどり着くのが困難で知られている。

イギリスの食事は、フィッシュアンドチップスぐらいしか知らない。
まずいと言われるのは、先述の氷河で土が痩せてるだけでなく、英国紳士は夜になると、家庭で食事を取ることなく、紳士のクラブに出かけていたことも理由だという。
サンドイッチでクラブサンドと呼ばれるものがあるが、ポーカーをしていても片手で食べることのできるような軽食が重宝された。階層化が進み、庶民の家庭料理も貧しく、こうした結果で、メシマズ国になったという。

しかし、アイラ島のこのホテルは、シェフがしっかりした技を持っているのだろう、
蜂蜜をかけてオーブン調理をしたポークを食べたが、とても柔らかくおいしかった。
ステーキを食べた人からは、「チューブのわさびと醤油を持ってきたらよかったね。」
そんな声が上がった。

メニューに生牡蠣があれば逃さず我々は食べた。
どこに行ってもムール貝を食べることができた。

ノルウェーではミルクを加えて蒸す。
スペインではパプリカパウダーがかけられていた。
それぞれ微妙に味が違う。

レストランでは、ソフトドリンクもビールも値段がほとんど変わらないから、
水の代わりにまずはビールを頼むことが多い。

かつて中世のイギリスでは水の質が悪いため、大麦を煮た「エール」という飲み物を、水代わりに飲んでいた。大麦を煮て絞ったまさに麦のジュース。それが発酵すればビールになる。
よくビールは水代わりに飲むと言われるが、まさにその通りなのだ。

さすが現地の食事は何でもそれなりにうまい。
フィッシュアンドチップスもやはり衣がサクサクでとてもおいしかった。

 

グラスゴーへ移ると一気に都会になる。
イギリスは世界中からの移民が多く住み、中でもインド料理であれば期待ができそうだ。
ちょうど旅の折り返し地点だから、スパイスで胃袋に喝を入れる。

スコットランドは風が強く、ノルウェーの時よりも寒く感じた。
さすがに昼間からビールを飲む気になれず、暖を取るためにホットチョコレートを頂く。

ホテルはB & Bと呼ばれる、ベッドと朝食がセットになったスタイルが一般的。
ホテルの朝食はどこに行っても同じものが出てくる
フランスパンとベーコンを毎朝食べた。
そして快便のため、できるだけ野菜かフルーツを食べるように努めた。

スペインでの食事

スペインに入ると、やはり何でもうまく感じる。
朝食にスペインオムレツも加わるし、オレンジジュースは絞り立てになった。

ホテルから歩いてすぐの場所に、現地人がたむろってるレストランを発見。
陽気なドミニカから移住してきたウェイトレスとコミュニケーションを取りながら、パエリアや貝の料理を堪能する。ここは安くておいしかったなぁ。

美食の街バルセロナを支えているのは、おいしい地元の食材である。
それを実感するために市場へと足を伸ばす。パエリア用のスパイスをお土産にここで調達した。

旅の最後に、斉藤さんがチョイスした、パエリア・ワールドコンテスト・ナンバーワンのレストランで、イカスミパエリアを食べることに。
3人で食べたが、ボリュームが多く、丼にいっぱいになるくらい残してしまったのがとても心残りで、タッパに詰めて日本まで持ち帰りたいほどだった。

 


だが、多分検疫で引っかかって没収されるだろう。生ハムも同様に美味しかったが、持ち込みすることはしなかった。

この店で食べたタコのグリルが、この旅で1番おいしかった。
想像できない位柔らかい。どうすればこのように柔らかくなるのだろう?
品種が違うのか? いや、生の時に思い切り叩くんだろ?
みんなで勝手に想像した。

年に何回もヨーロッパへ行く斎藤さん曰く、
マクドナルドですら、日本とスペインとでは全く味が違うとの話。
(私はMacを10年以上食べたことがないから、比較ができないが)

スペインは本当に何を食べてもおいしかった。
パエリアも帰ってきたら作ってみたいと、直径40センチのパエリア鍋を購入した。
購入したのは良いが、普通のコンロで収まらなく、バーベキューの際にやるしかない。
やろうにもあんがいとハードルが高い。

日本食は恋しいか?

これだけ現地の飯を食べ続けていくと、日本の食事が恋しくならないかと聞かれた。
今までだと、真っ先にラーメンが食べたくなるけれど、今回の旅ではそんな衝動は起こらなかった。

夜間に羽田空港に到着したために、新潟まで帰ることができなく、蒲田のビジネスホテルに宿泊した。
朝食に食べた、富士そばのそばとカレーライスのセットが最初の日本食だった。
ごく当たり前の日本食であるが、久しぶりの日本の味に、やっぱりしみるようにうまかった。

結論から言えば、現地で愛されている食事は1番おいしい。
おいしい食事を食べる事は、旅の大きな満足と思い出を作り上げる。

以上、計8回に渡る旅の記録は以上でした。

 

 

 

 

相模 稔
代表取締役

相模 稔

オガスタの社長。 工務店経営のほか講演活動なども行う。 アメブロ「おーがにっくな家ブログ」もよろしく。

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