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暑い時期の冷房と換気方法

 

OBの方がふらっと訪ねてこられた。

近ごろ急に暑くなってきました。「暑い時期の冷房と換気方法について教えてほしい。」とのこと。冬の暖房と換気の方法は口を酸っぱく、引き渡しの時にレクチャーしているので皆さんよくご存じのようですが、夏の冷房に対してのレクチャーをここであらためて。

①暑くてむしむしの時期は、無理せずエアコン冷房してください。

例えば7月30日の新潟市の気象データです。

 

昼間の最高気温が約32度。湿度が59% (不快指数:82.5 暑くて汗が出る)

寝るころ22時の温度27.4度 湿度80% (不快指数:78.8 (やや暑い))

こんな日はどうしたらいいでしょう。

 

不快指数が計算できるサイト

 

昼間、窓を開けて通気し、扇風機で過ごすという方法もありますが、不快指数が80を超えるようでは汗は止まらないはず。 家事や労働の効率も悪く不快です。

日本の夏は湿気が多いから汗が引かないので不快なんです。

窓を開けても 暑くて湿気っぽい空気をいれているだけ。

「暑くて不快だな」と感じたら、エアコンで冷房してください。

 

寝るころの外気の不快指数は80を切るので、扇風機があれば快適に寝れそうに思われますが、2階は昼間の余熱で外気以上に熱だまりになっていて、寝入り際が暑くて寝づらい。

というケースも多いでしょう。

 

オガスタOBの方には、寝室でなく2階ホールにエアコンを取り付けしていますので、体に悪い冷風に直接ふれないし、運転音も軽減できます。部屋により冷房の効く具合を調整するには、扇風機の併用で行いましょう。このように就寝時も適切に冷房運転をお勧めです。

エコキュート導入世帯は夜の電気代は割安なので、電気代は安いのです。

7月30日のようなケースだと「24時間冷房」をした方がイイよということです。

分かりやすい目安は、

「最高気温が30度を超える真夏日のシーズンはずっとエアコンつけっぱなし」です。

そういわれてためらう人が多いのは、「冷房は電気代がかかる」という偏見です。

日射遮蔽もうまくいっている高性能住宅の場合は、冷房負荷はびっくりするほどかかりません。

 

②オガスタ住宅は、冷房に対してお金がかからない。

その証拠に、小新のスタンダードモデルハウスの電気代を公開します。

 

冬はリビングが21度になるように暖房をつけっぱなし。

夏は27度台になるように、最高気温が30度を超える時期は、冷房をつけっぱなし。

ベース消費電力は冷蔵庫と、出入りするナナちゃんが少々使う程度。

暖房エネルギーの山に比べて、冷房の山は比べ物にならないほど低いです。

推計でシーズンで3000円にも満たないということになります。

 

ただし、ここはモデルハウスなので人が生活していない。

生活による内部発生熱が抜けていますので、冬の実際の生活においては、暖房エネルギーはもっと少なくなります。

ざっくり この表から暖房での電気代を積算していくと6万円くらいかかっているように見えますが、内部発生熱無しで設定温度21度の電気代です。暖房負荷は20度での計算するルールなので、実際の燃費は4万円程度だといえます。

 

冷房はその逆で、生活熱の分だけ増えるでしょう。

それでもたかが知れて、かかる世帯でも1万円程度ではないでしょうか。

 

 

③換気扇は1種換気モードで。

オガスタが近ごろの建物は、ほぼほぼ1種換気が標準搭載されていますね。

冬の低燃費だけでなく、夏の多湿にも効果的です。

そこでどれだけの効果があるか、実験してみた。

モデルハウスと事務所の換気方法を変えて比較します。

モデルは3種換気モードで運転。 湿度は60%でした。

事務所は1種換気で運転しています。 湿度は常に40%代です

 

大きく差が付きました。(詳しい理屈は 割愛します。)

高断熱住宅は熱の伝わりが遅れて夕刻が一番熱くなります。

室温が30度近くなっても、湿度が40%台で低いと、汗が流れ落ちず、ハワイのように快適です。

写真は31日のPM4:40の事務所の状態です。

 

補足: 冷房中は窓を開けたり、局所換気の連続運転を控える。

それは湿気を入れていることになるからです。

 

④冷房は除湿です。

冷房とは、すなわち除湿でもあります。

それと、カビは相対湿度が80%を超える時間が続くと繁殖します。

 

特に入居後、初めての夏を迎える方は、

建材や基礎スラブに水蒸気が多くまだ含まれていますので、

2階のエアコンの連続運転は、この時期は欠かせず運転してください。

 

1階の床下エアコンはどうすればよいか?

2階のエアコンで冷房が足りている場合は、運転しなくてよく、

足りないときだけ運転するという使い方をしてください。

 

⑤室内干しは避ける。お風呂の残り湯はすぐ捨てる。冬の逆です。

湿気は熱だとお考えください。 外が雨ジャージャーなら室内で干すしかないですが、

そうでないなら衣類を室内に干すと、湿度が上昇します。干すなら外です。

 

同様に浴槽の残り湯を、放置した場合の熱は、室内に供給されます。

みんな入りきったらすぐに流した方が有利です。

 

言わずもがなで、冬はその逆でよろしくお願いいたします。

⑥窓の日射を遮るのは最優先。日よけの活用。

(写真:長野の誠設計さんより転載)

冷房を減らすには、窓の日よけが効果的。

西向きの窓は特に、西日が部屋を暑くさせますが、

寝室に東向きの窓があった場合も同様で、 日よけがあると朝の室温上昇が防げて安眠に貢献することでしょう。

 

相模 稔
代表取締役

相模 稔

オガスタの社長。 工務店経営のほか講演活動なども行う。 アメブロ「おーがにっくな家ブログ」もよろしく。

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