高気密高断熱住宅に限らず、冬季間に暖房をすると乾燥します。
従来の住環境に比べて、新築してから過剰乾燥に悩むケースが増えてきたのには理由があります。
(1)暖房方法の違い。
従来、石油ファンヒーターなどの内部燃焼の暖房器具を使っていたのを、エアコンなどに変更した場合、燃焼ガスに含まれる水蒸気が無くなるので乾燥します。参考までに、灯油1Lの燃焼で、水蒸気1.1L発生します。それだけで加湿器1台分ほどは違いがでます。
(2)換気により必然的な乾燥
冷たい空気には水蒸気は極わずかしかありません。外気温0度の空気を暖房により20度に暖められると湿度は20%台にまで下がります。現在の住宅は、計画換気により穏やかに外と中の空気が入れ替わるので、加湿対策をしていないと過剰に乾燥します。
(3)暖房領域の拡大
従来は居間や台所の局所しか暖房しなかったので、家の温度差から来る湿気(結露)に悩まされていましたが、高断熱化し全館暖房で暮らす住宅はその逆です。家全体が暖房領域ですから、(2)の理由により、家全体で水蒸気不足ということになります。
解決方法:
(1)経済的に多量の加湿を行うこと
一般的な3種換気の住宅で湿度を40%以上に維持するには、40坪ならば一日20L相当の加湿が必要です。
(2)全熱交換型換気扇の導入
潜熱(水蒸気)を回収しますので乾燥が半減します。
(3)調湿素材の利用
湿度変化を緩衝させるので過乾燥に一定の効果があります。
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