半分平屋の家という選択肢

住宅設計
相模 稔相模 稔

半分平屋の家という選択肢

現代の家族形態は変化し、国が勝手に想定していた「標準世帯」がむしろレアになってきた。標準世帯とは「夫婦+子供」という家族構成の世帯です。
30代半ばの夫婦が子供もできて、アパートにも入っていられなくなったから家を建てるというイメージです。
そんな標準世帯が「標準的な分譲地」で新築計画するのがボリュームゾーンとされてきた。
新潟市であれば40~60坪の建築地が標準的な分譲地になり、
土地の有効利用の観点で総2階ベースの住宅が設計される。 というのが基本であった。

小新のモデルハウスの設計がまさにそれです。
2階にあるのは 寝室・子供部屋・水回り・ウォークインクローゼット
こうして 上下のボリュームを揃えてほぼ総2階となる。
余ったスペースが吹き抜けである。

標準家庭が減ってきた。

社会変化に伴い、「標準世帯」が最大ではなくなった。
シングルパパママ+子供。 子育て終了のシニア夫婦。 おひとり様。
世帯のありようも様々になった。

高齢化も進展し、水回りも寝室も1階に欲しいというニーズも強くなり、幸いに敷地も広い。となると平屋に近い設計をしたくなってくる。

平屋というのは総2階に比べて基礎工事と屋根工事が倍になるから、ざっくり言って本体工事が2割増しくらいには高くなる。そのかわり階段スペースを省けるならば、建築面積が少なくできる。

完全な平屋でなく、2階は子供部屋と納戸だけでいい。というはんぶん平屋なゾーニングにしたい人もかなりの潜在需要がある。

そうなってくると、1階2階の比率が 2:1程度で充分になる。大屋根の平屋にして、2階をロフト的に処理したプランだ。 リビングを傾斜天井とするのも容易になる。
オガスタの施工事例でも歴代でそれなりに散見されます。

半分平屋の事例

「柳沢の山荘」もその中の一つになる。

2階の高いところからの雨が落ちてくることが無いので、雨どいを省き、砂利の「雨落ち」で処理している。雨どいが無いので軒先が極めてすっきりしていて格好良い。

太陽光発電の全量買い取り単価での収支を利用した、屋根を極大化させることを目的とした、はんぶん平屋物件も数件混じっている。
越前浜の家は、10Kwのソーラーパネルありきで計画を逆算させた。

電力買い取り単価の切り下げでこの錬金術は、だんだんと難しくはなったけど。。。

いろいろなケースがあるわけだが、はんぶん平屋という計画は、土地が広ければ、時に顧客のニーズにかなっている。

総二階の設計が世の中は多いので、こうしたフラットな設計が目を引く。
この家は、ハワイに多いデッキインのフラットです。
こちらは レーモンドの小さな木造の教会風です。
相模 稔
代表取締役

相模 稔

オガスタの社長。 工務店経営のほか講演活動なども行う。 アメブロ「おーがにっくな家ブログ」もよろしく。

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