ヨシベニアを天井に使う
オーガニックスタジオは、ベニアがけっこう好きです。
ベニアというと安っぽい。ボンド使っていて健康に悪い。古い。
そんな悪いイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
でもね、我々の施工実例を見ていただいた方はお分かりでしょう。
費用をあまりかけずに、きれいに木質感を演出する よい素材であることを。
これを 知らないで家をつくるには もったいない便利な素材です。
健康住宅ということで、合板を利用しない方針であれば、内装用の無垢の羽目板を張れば、その用をなすわけですが、
仮に無垢材の羽目板を内装に使う場合とでは、材料だけで倍のコストがかかってくるし、大工手間もそれ以上にコストがかかる。
それに羽目板は 幅10cmほどなので、ラインの表現であって、面の表現ではない。
羽目板にする場合は、線の表現にしたいときの一つの手段であって、
ベニアはいかん。 ということだと 木質系の表現とコスト調整の幅がかなり狭いということです。
ベニアというのは、薄い合板の上に、薄い仕上げの板を貼り付けたもの。
表面は本物の木材でできているので、立派に自然素材系の仕上げ材ですし、
本物なので経年変化もして、風合いもよいのです。
さて、
シナベニア・ラワンベニアは常連ですが、ヨシベニアという伏兵がおります。
泉幸甫先生や横内敏人先生がよく使うベニアですね。
和室の天井で用いられているようですが、 おもいっきり玄関の天井に突きつけで張ってみました。(天野の家にて)
ヨシベニアは何種類もあって、ほとんどが和風過ぎて使い物にならない。
唯一使えそうなのが、この種類。サンプルをお見せすると気に入る人も多く、 「漆山の家」などから、度々登場しそうです。
施工状況の写真もほら。 独特な自然な感じですね。
ところで、シックハウスねたとして
「女池の家」にて、役所の完了検査に立ち会った。
提出書類に、利用建材の写真というのがある。
シックハウス対策として、内装に使ってはいけないものが無いか調べるためでしょう。
検査員「写真はこれだけですか?」
わたし「はい。 ところで、F☆☆☆☆でない建材ってどこに売ってるんですか?」
検査員「・・・・・・・・・そうなんだよね。告示されてからあっという間になくなって、いい加減、国も実態に合わせて制度を見直してもいいんじゃないかな?」
わたし「・・・・・・・・ まったく。 じゃあ 調べる意味無いですね。」
役所と喧嘩するほど暇ではないですが、嫌味の一つ言ってやりたくなる。
当然に 我々のベニアも、☆四つの シックハウス対象物質を利用していないものを用います。