杉板外壁の経年変化 (定点観察)
小張木の家を例にとり、杉板外壁の家が 時間とともにどう変化していったか見てみましょう。
① 竣工直後
杉板外壁:
杉板をウッドロングエコの水溶液に浸して、焦げ茶色に発色させている。
作業場でどぶ付けした杉板しているので、竣工当初は色味が均等なのが分かります。
外構:
植栽も中高木は植木屋により植えられたが、下草類は引き渡し後に、施主に任されました。
② 2年後
杉板外壁は赤黒く 色が濃くなっている。雨の当たりやすい部分の色味が抜け始めてきている。
下草・灌木が施主により植えられて 緑の印象が目立つようになった。
お子さんの夏の課題なのか 朝顔が見えるのがほほえましい。
③ 5年後
雨の当たる、当たらないでの色味の差がより大きくなった。
それにより立体感が感じられ 風格が出てきた。
雨の当たることで色素であるタンニンが抜け、白くなり詫びた印象になる。
中高木の高さにはあまり変化が感じられない。 (剪定している?)
灌木類も安定している。
気が付いたのが、杉板の下端の部分に、黒カビが発生してきている。
板の下端は、① 水切れの最後の場所で、乾きにくい部分であり
② タンニンなどの自然の防腐成分が抜けてきていることと
③ 地面に近い部分が水蒸気が多い。
カビが出たらクレオトップ
黒カビが生じたからといっても、木材腐朽菌(褐色・白色)ではないので、
あまり気にすることではないですが、
美観上、黒カビの増加をさせたくない場合は、これくらいのタイミングで
木材防腐材を上塗りします。 おススメは クレオトップ(クリア)です。
どこのホームセンターでも売ってます。
塗装と違いラフに刷毛で塗るだけで、素人DIYでも楽々施工できます。