緑化のクーリング効果
この日の外気温は36.1℃。 外には居たくない猛暑です。 (2014年で最高気温を記録した日の記録です)
表面温度計をひっぱり出してきていろいろな場所の温度を測ってみる。
この温度計は1.3℃低く表示するのが分かったので、補正した結果で記事にします。
写真の数値は軽く流していてください。
アスファルトが一番熱い。 64.7℃。やけどする温度です。
色が黒いものだから日射熱を吸収して一番熱い。
土間コンクリートは白みがかった色なのでやや低くなる。58.4℃。
あまりに日射が強くカメラ画像を液晶が分かるようにするにはこんな画像にしないとならなかった。強烈な日差しです。
日向なのに圧倒的に涼しいのが植栽でグランドカバーされている部分。
38.6℃です。 直射日光がもろに当たっているのに、外気温の36度とほぼ変わることがありません。
日陰のサッシの表面温度が43.3℃
同じく日陰の外壁の温度が43.8℃でほぼ一緒でした。
建物の表面温度よりも緑化された部分の方が温度が低いことがわかります。
緑化されると暑くならない理由
最初は植物からの蒸発散作用で冷やされているからだと思いましたが、(クーリング効果)それは限定的な要素です。 葉っぱや草は、質量が少ないために 熱を蓄えることができず、温度は上がりません。 コンクリートはその逆で蓄熱をして高温になっていく。 重さの違いなんです。
緑化により コンクリートの表面よりも20度ほど低くなっている。
新興住宅街でろくに植栽もせず、コンクリートで塗り固めた家が立ち並ぶことになると、いかに暑苦しいのか。マイナス20℃の植栽効果で説明がつきますね。
見た目だけの問題ではなく、本当に夏 暑いということです。
住宅街ごとずるむけていると、その団地はヒートアイランド現象という局所気候を生んでしまう。
次に気になるのは日陰の外壁とサッシの表面温度が、気温よりも高いこと。
日陰だから気温と同じでもいいはずなのに、なぜだろう。
その理由はやはり輻射熱です。
天空光と、コンクリートからの照り返しが、壁とサッシに当たっている。
敷地の緑化は、当然、輻射熱を弱めてくれるし、スダレを下げるもの効果があるとだろう。
この「内野の家B」は、これでもかというほどの緑化で、まるで高原のような涼しさでした。様々な家をお引渡ししましたが、緑化濃度と涼しさが最高水準です。
バルコニーでなくて、パーゴラによる緑の屋根というところがミソ。
コストも安いし、冬には落葉して日も入る。
パッシブルーフとでもいえるエコな仕組みです。
パーゴラ緑化の株が上がりそうな予感です。