バリアフリー住宅を建ててはならない(車いす編)
「歳をとってからも暮らしやすい家にしてください」と、
30代の若いお客様から言われることがあります。
漠然としたイメージでなく、高齢者住宅に求められる、一般的な条件を、具体的に1つ1つ整理していくことが大事です。
前回のように、段差がない事は当たり前。
はい、そうしますよ。と返答できます。
次に、「車椅子の生活になったとしても対応できる住宅」にしたいとのご意見はどうでしょうか。
私も今まで20年以上住宅に携わって、500件以上はお引き渡ししましたが、その中でお客様が実際に車椅子で生活することになった事は1回しかありません。
かつては高齢者の介護は、家族の面倒で自宅で行わなければならない時代がありましたが、介護保険法の実施により、介護の必要な高齢者は施設に預けることが一般的になりました。
つまり、車椅子の生活が必要な高齢者が、自宅で生活することは極めてまれになりました。
さらにある統計では、一生涯で車椅子の生活を送ることになる確率はわずか6%程度だと聞いたことがあります。
だから、若いうちから車椅子生活のために間取りを対応していくことは、合理的ではありません。
日常的な暮らしを中心で考えるべき。
廊下の移動が車いす生活に障害になる
さらに、私たちオガスタの住宅の場合は、高断熱化により、廊下がないのが当たり前になって、さらに引き戸を主体にした間取りなので、万が一車いす生活になったとしても暮らしやすいことでしょう。 引き戸主体にすべきであるのは、開き戸だと手前に開く場合は、車いすも後ろに移動しなければならないので苦労するからです。
?????・・・よく考えたら、そもそも 現代の住宅は、いい塩梅のバリアフリー化が勝手にされておりますね。 だからバリアフリー住宅は 死語になってきているのでしょう。