日本最大の断熱住宅の研究会「新住協」では、
推奨できる断熱性能を満たす住宅を、
「Q1.0住宅」と名づけ、その普及を促進しています。
Q1.0住宅とは
国の基準の断熱性能で建てた場合より、
暖房エネルギーを半減された住宅を指します。
そうすれば、全館暖房したとしても、
局所間欠暖房したときのエネルギーと同じで
生活が可能になるからです。
(新住協 山形支部のHPより転載)
新住協の活動拠点であった北海道で、
当時の国の基準であった、Q値1.6の家に比べて、
Q値 1.0の時が、暖房エネルギーが半減されるために、
Q1.0住宅と名付けられました。
新潟では断熱の地域区分が異なり、
5地域では、50%削減が簡単にできてしまうために、
国の基準の45%以下をQ1.0住宅の基準を満たせば、
Q1.0住宅レベル1になります。
新住協のソフトのQPEXで計算すると、こんなラベリングが表示されます。
さらに暖房エネの削減率が進むごとに、レベル4までの
等級を決めております。
国の基準はUa値という、外皮性能だけでしか表示してませんが、
Q1.0住宅のレベル表示が優れているのは、
必要な暖房エネルギーで、レベルを分けていることです。
Q1.0住宅 レベル1の家の暖房光熱費は?
以上のことから、Q1.0住宅レベル1では、
普通の性能の新築の家が、リビング空間だけを、
人のいる時暖房をする暮らしをしているけれど、
それと「同じ光熱費で全館暖房」できる家です。
ということは、普通の家計と同じくらいの
暖房エネの光熱費を負担しています。
ということは、家計の負担感覚では、高くもなく安くも無い?
でも、家じゅうで寒いところが無いし、結露もない。 快適性には満足。
まとめると、こんな文章になるのではないでしょうか。
必要な性能水準でいいますと、新潟市の場合でQ値で1.15。Ua値では0.35を切るレベルになれば、ほぼ大丈夫なようです。
オーガニックスタジオ新潟の住宅では、
平屋や 特殊形状の設計の家以外は、Q1.0住宅の基準を満たしております。
オーガニックスタジオ新潟の平均は Q1.0住宅レベル2
2019年7月から2020年6月にかけて完成する
今期の全ての物件の平均値を計算すると、
Q値 1.05
Ua値 0.34
暖房負荷 29.3kwh/㎡
となりました。
すると平均的には、Q1.0住宅レベル2を
満たしている家づくりが基本になっております。
こうなると、同じころに普通の性能の家で建てた会社の同僚と話をすると、
「お前の家はうらやましいなぁ」 と言われることでしょう。
目指す性能水準が Q1.0住宅レベル3
レベル3となると、国の基準の25%まで削減できるので、
世間の新築より 半分の光熱費で全館暖房できることを意味します。
ここまで行くと、体感は極楽になり、光熱費も安い!
と感じるようになります。
直近の「関屋の家」は、レベル3を満たすので、
具体的に性能を見ていきます。
Q値 0.79
Ua値 0.27
暖房負荷 20.1 kwh/㎡
この性能に至るには、
付加断熱・トリプル樹脂マド・高性能1種換気・パッシブな設計
すべて満たす必要があります。
このクラスになると、自然温度差 10.4℃
新潟市の1月の平均気温が2.8℃なので、暖房しないでも13.2℃平均の住宅です。
Q1.0住宅 レベル4実現はかなり厳しい
最高のレベル4となると、暖房負荷が15kwを割り込んだ、
いわゆるパッシブハウスの性能と同等になってきます。
新潟においては日射熱不足の問題で、
300mm断熱という躯体性能にしてもかなり厳しい。
現実的ではない性能の水準と考えてます。
お金にあまり心配のない方でチャレンジしてみたい方はお声掛けください。
断熱性能等級4は寒い家
国は断熱性能を性能等級で表示する制度を行なっています。
その最高等級を満たすとPRする住宅会社が多く、性能値として平均像です。
ネットより転載し、新潟県には無いハウスメーカーで参考事例とさせてもらいました。
Ua値0.87で 4等級のランクになってしまうのが、ひどい話です。
経済的に全館暖房することができないのはもちろん。目指すべき性能値ではなく、
「最低限度の生活を保障する」意味合いの、底辺の性能値です。
等級制度の見直しがされるべきと考えます。
この性能と比べてどの程度削減できたかがQ1.0住宅のランク分けです。
もうおわかりのように、4等級の家は、局所間欠暖房で暮らさないと、光熱費の負担が厳しい家です。
オーガニックスタジオ新潟は、新住協のマスター会員です
オーガニックスタジオ新潟は、
正式に新住協のマスター会員登録を済ませました。
住宅のレベルを満たす家づくりは、以前より実践してきて、
登録条件は満たしていたのですが、
登録を面倒くさがって怠ってました。(汗
今後は、お見積もり段階で、
Q1.0住宅のどのレベルを満たすかお見せできますので、
実現したい性能のご参考にしてください。