前回は床下エアコン全館暖房の
室温の状態の記事でした。
その記事の続きです。
6帖用のエアコンで全館暖房の時の稼働状況
今回の温度調査の結果、
床下エアコンの稼働状況の詳細が見えてきました。
通称(6帖用)の最低限の能力の一般的なエアコンを使い、
床下空間を暖めます。
暖房能力が最大で4kw。
低温暖房能力3.0kwとカタログにあります。
エアコンの吸い込み口の温度と、
噴出口の温度に注目します。
(一番上の緑色のグラフが、エアコンの吹き出し口の温度
その下の紺色のグラフが、エアコンのリターンの温度です)
計測した2週間全体を眺めると、
噴出口の温度はピーク時に45℃。そして40℃で台形になっている。
設定温度まで温度が上昇すると、サーモオフで運転が止まっている。
このエアコンは、最大出力の際に、45℃に、
低温暖房時(安定運転時)に40℃になるよう設定されているようだ。
それと停止してる状態、合計で3段階の運転状況を、
温度センサーによって。ON・OFFを繰り返しながら、
室温が一定になるように制御されているとわかってきた。
最大時に噴出口の45℃と、リターンの25℃、
その差の20度が、暖房エネルギーによって温められている。
しっかり稼働している時の、エアコンの風量は、
500~600㎥程度とされている。
送風量が 500㎥としたならば、
方程式で、暖房エネルギーが計算できます。
温度差20℃x500㎥x0.36(係数)=3.6kw
送風量が600㎥ならば、4.32kw
両者の平均で 最大時の暖房エネは4.0kw
低温暖房時は、温度差15℃で、
同様に計算すると 低温暖房能力は 3.0kw
ビンゴでカタログの性能通りで 動いていることが確認できました。
消費電力計で確認した稼働状況と、
もちろん温風の状況とが比例合致しています。
両者をクロス分析をすれば、
実効COPがどうなのかがわかるけれど、
最大1200wの消費電力のエアコンが、4000wの熱を出しているから、
COPは3.3以上の効率が維持できているといえます。
*オガスタがQPEXで燃費計算する際は、
COP=3.0 電力単価28円で計算してきました。
冬の寒い日と、暖かめな日とでの比較
寒かった2日間の温度変化:
ほぼ 最大出力で運転され、時々サーモオフを起こしている。
暖かめな日の状況:
この比較で分かること:
① 外気温が0℃に近い、1番寒いシーズンでも、
4.0kwの出力があれば、室温がキープできていたこと。
② 暖かめの日には、太陽の日が昇り、外気温も高くなってくる昼間は、
運転が止まっている時間が多い。
③ そのことから、格安な深夜電力の時間帯で稼働する割合が多くなる。
(このご家庭では、オール電化向けの
昼間よりも深夜電力の方が安くなる契約を行っている。)
高断熱住宅では、24時間連続暖房が安くなる
「24時間暖房」とはいいつつ、
エアコンのサーモオフの自動運転で、
安い時間帯での利用が自動で増える。
全体でみたら、暖房光熱費は安く収まっていることがいえます。
一般的な家庭の使い方である、
「人のいる時間帯だけに運転をして、寝てる時間は消す」という、
「間欠暖房」は、深夜電力比率が低く、平均単価が高い。
断熱性が悪く、保温性の悪い家の場合は、
そのようにするしかないのだけれど、
結果的に家計にやさしくない。
全館暖房なのに、安定した湿度
おまけとして
湿度の変化もグラフでお見せします。
快適な湿度の40から60%範囲で1階も2階も安定している。
「全館暖房・デメリット」で検索するとわかると思いますが、
過乾燥で苦しめられる人が多い。
しかし、この家は加湿器も利用していない。
のどが乾かないし、結露もないし、
心配なインフルの発症の予防にもなるし、
寒さ知らずとセットになり、
健康面では理想の住環境です。