1種換気の熱交換素子は、ウィルスを通すのか?
換気のリターンに含まれているウイルスが、
給気側に戻ってくるのではないかとの質問です。
これは客船のダイアモンド・プリンセス号が、外気(OA)の導入する際に、還気(RA)を70%混ぜていた方式だったので、感染者が続出したことからの連想です。
全熱交換換気は、熱交換素子を介して、熱と水蒸気を、還気(RA)から外気(OA)へと移して、省エネと健康を実現する。 その際にウィルスも移動するのでは?との質問です。
コロナウィルスは、原則、飛沫感染であるが、
より粒子の小さいエアゾルという状態でも感染する。
室内に漂い、空気感染に近い事が起こる。
全熱交換素子で、水蒸気が移動するのであれば、
水蒸気が通る穴が開いているわけで【多孔質】なのでは? ならば、
水蒸気と同じ程度の大きさのウィルスも移動するのではないか?
質問の趣旨はこんな感じです。
そこは私も知りたかったので、オガスタで採用している、
ローヤル電機から資料をいただきました。
答え: ウィルスは通さない膜でできている
ウィルスを臭いも通さない「ガスバリア性透湿膜」によってできて、
匂いやウィルスなどは透過させないとのことです。
以前の全熱交換素子は、クラフト紙のようなものを使っているとの聞いてましたが、
現在では「セルロース膜」を用いている。
水蒸気の粒として透過させるのではなく、染みこませてから水蒸気圧の低い方へと拡散させるメカニズムです。
膜は連続性があり、多孔質ではないので、匂いやウィルスなどは通しません。
また、熱交換素子でウィルスが増殖するのでは?
というのも間違いです。ウィルスは人間の細胞で増殖するからです。
夏冬でも省エネに換気
冷暖房をしている、夏と冬。 換気で空気を入れ替えれば、とうぜんエネルギーのロスになります。
90%熱回収なので、多めに換気しようが、気にせず運転できるのが強みです。