老後のために平屋にしたい人
一部の業界情報誌や、全国の工務店の仲間の話からすると、
平家が人気なのは本当のようですが、
若干地域差があるように思います。
特に西日本に行くとなぜか人気が強いようでです。
新潟では一部の方は平家を望まれますがマイナーです。
では、なんで平屋にしたいんですか?と聞くと、
「老後になっても安心して住めるから」
と答える人もいらっしゃる。
でも正直なところ、その返答には100%同感はできません。
後期高齢者が2階まで登れなくなるというのは思い込みです。
歳をとって2階に上り下りができなくなったら、
その人は要介護認定で施設に入るレベルでしょう。
車いす生活は自宅では行わない
15年前ごろにはかなり言われましたが、
「車椅子の生活に対応できるようにしたい。」と
30代の夫婦が要望を出すこともありました。
私もこの道20年以上で、
何百件と家づくりをお手伝いしているけれど、
実際に車椅子で自宅で生活することになった人は知りません。
その理由は、介護制度が発達し、自宅で車椅子生活させないで、
特別養護老人ホームに入ることが当たり前になったからです。
子育てから元気世代にかけての、充実した暮らしのための住宅がメインであって、
若い時から、老後で体が不自由になったときの暮らしを優先して、
家作りするのはかなりナンセンスだと思います。
設計においても、車いすや、介護者のために、無駄に広い廊下やトイレにすることは、
お金の無駄です。