工務店を選ぶ際に、
その会社が作った住宅の完成内覧会を見る事は定番になってます。
内覧会でのポイントはかつて記事にしているのでリンクしておきます。
この記事は、その続編となります。
身体をものさしにして見る:
総合住宅展示場のモデルハウスに比べたら、完成内覧会の建物は空間の広さが現実的です。
実際の住宅のスケール感を確認することができるのが超重要です。
画像や間取りだけだと、狭くないかと不安に思っても、
現実空間は「ちょうどいい狭さ」と感じるかもしれませんし。
ようは、最終的にはヒューマンスケール。
人間の体と感覚をものさしにして、住宅を判断する。
これはリアルな内覧会ならではの確認すべきこと。
さらには、広さ感覚は、つながりであり、抜けである。
窓からの眺望や周辺とのつながりなど。
これも現地に行かないとなかなか分かりません。
さらに完成内覧会は、実際に住む人たちの考えや、
設計者の工夫などが盛り込まれているので、ヒントが多いです。
あなたとは違う人の建てた家だということ:
しかし、注意しなきゃいけないのは、それを依頼したオーナーは、
あなたとは違う。
建てている条件が異なることことを忘れてはなりません。
敷地の広さや方位も異なるし、
家族の状況も、お一人様から、7~8人の住む同居住宅もあるわけです。
当然、趣味や価値観も違ってくる。
見に行った内覧会の家がとても良かったから、
それを私たちでも実現したい。
これは良し悪しがあって、
特にプランニングに、大きく影響を受けて固定化されてしまうのは弊害を生みやすい。
キッチンレイアウトや階段の形など、
あまりこうしてくれと、設計者に固定の要望を出さない方が良いです。
例えば、敷地の狭さによって、家全体のバランスを考えると、
リビングダイニングは20帖を切るのが妥当なケースなのに、
キッチンはモデルハウスでよく見るような、
「ダイニングテーブル一体型のアイランドキッチンがいい」なんて要望で出してしまうと、
リビングそのものは片隅にちょこんとあるだけの窮屈さになってくる。
特に、階段は上下のプランニングに影響が及んでしまうので、
口を挟んではならない部分の筆頭の要素です。
内覧会を見るポイントは、そこの設計者や施工側の水準を確認するためのもの。
そのプランの影響を受けすぎる事は、むしろ害があるもので、
参考程度に見ておくという態度を心がけましょう。