近ごろ、ドアノブやプレートなど、住宅の室内で使われる真鍮製品が人気を集めています。
ふと「真鍮」と聞いて思い出すのは、実家の仏壇にあった仏具。あれも真鍮でできていました。
小学生の頃、ときどき祖母のお手伝いで仏具を磨いたことがあります。
あのとき使っていた磨き剤は何だったかな……と懐かしくなって調べてみたら、
「ピカール金属磨き」という製品でした。
そこでさっそく購入して、手持ちの高級ティッシュケースについている
真鍮のプレートを試しに磨いてみることに。
高級ティッシュケースは、社長の変なキャラで愛されている
大阪の工務店、 藏家(くらや)の大工さんがつくったもの。
ピカールは研磨剤ですが、石油系の溶剤が入っているようで、汚れがスルスルと溶けていく感覚が面白いほど。そしてあっという間に、くすんでいた表面から本来の色が現れました。
仕上がりは見事なピカピカぶり。ステンレス製品のつや出しにも使えそうだなと思いました。
キッチンの鍋や混合水栓などもまとめて磨いてみたら、きっと一気に華やぎそうです。ただし、石油由来の独特のにおいがするので、もしステンレスの鍋を磨くなら外側だけにしておくのが安心かもしれません。
真鍮製品の輝きはどこか懐かしくて、磨くたびに子どもの頃の仏具磨きが思い出されます。手をかければかけるほど味わいが増すのが、真鍮の魅力なのかもしれません。
ただ注意点が一つ。
磨くときに黒い汚れがつくと大変です。
木のテーブルの上ではやらないで、あとで水掃除ができるトレイや、キッチンの上ですると良いでしょう。