読者の方から質問が寄せられました。
「水と空気の熱容量は3000倍以上の差があります。
例えば、水を張った水槽を蓄熱装置として利用することは可能でしょうか?
室温と同じ温度の水を浴槽に入れておいた場合、
部屋の温度はどの程度下がりにくくなりますか?」
水の蓄熱性を活用できないか?
水が優れた蓄熱素材なので、建物の熱の変動を抑える目的で
利用している方も何人か知ってます。
例としては、大量のペットボトルに水を入れて住宅の中に設置する。または、
壁の棚に大量に並べているケースと、床下に設置している人もいらっしゃる。
水の温度が太陽の熱などで高くなって、それが夜になって放熱していくのが望ましく、
窓から光が入って当たる場所に、ペットボトルの壁を作れば
良いのだろうけれど、景色も見えない邪魔な存在になってしまう。
蓄熱部位が欲しいなら、リビングの南向きの掃き出し窓から
光の当たる部分の床下地合板の裏に、水を貯めたパックを貼り付けておく
ことは有効だと思いますが、やっているケースはあまりない。
(OMソーラーの実証実験棟)東大前研究室のHPより
床下に設置すれば、床下エアコン暖房で温められるけれど、
基本的な暮らしは、エアコン任せで点いたり、消えたりの自動運転だから、
温度変化がないので蓄熱が働かない。
ここまでをまとめると、蓄熱部位は、温度変化がある場所の余剰な熱を、不足なときに放出させて
平均化させるのが役割のものですが、なかなか現実には扱いにくい印象です。
冬は残り湯はすぐに捨てない
しかし、簡単にできる温水を使うエコな方法で、冬の暮らしでオススメなのが、
お風呂の残り湯の活用です。
冬にバスタブに入浴した場合、そのお湯を捨ててはいけない。
完全に室温になるまで冷めてから捨てる。これがとても有効です。
給湯エネルギーが暖房エネルギーとなり、温度計で測れる顕熱としては、
計測不能なレベルでしょうが、室内を温めることに極々わずかには役立ちます。
お湯の一部は気化して水蒸気になり、加湿器の働きにもなり、
水蒸気という状態の潜熱として温もりを与えます。(こっちがメイン)
なのでお風呂の換気扇を止めて、風呂・脱衣所からリビング方向へ
サーキュレーターで空気循環させるのが良い。
*ただし断熱性の低い家は特にそうですが、相対湿度60%を超えるような多湿はカビの要因になるので不健康です。
夏の残り湯はすぐに捨てる
もうお分かりのように、夏はその逆です。
仮に入浴した場合は、速やかに残り湯は捨てて建物から追い出します。
夏は体を温める必要性もないので、シャワーで済ますことも
給湯エネルギー削減につながります。
お風呂に窓があると通風ができる
補足として、近頃は断熱性が落ちるから。または、清掃しやすさでのっぺりとさせたいのか。
お風呂に窓をつけないという希望者が増えているようですが、
防犯性に優れた開き形状の窓を取り付けておけば、中間期の通風窓として重宝するのに。
ユニットバスは防水が効いているので、締め忘れて雨が降っても内装の被害が生じないから。
それと、自然光が入って気持ち良いものですけどね。