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「大渕の家」敷地に応じた窓の計画

山田 剛山田 剛

窓は少ない方がよいのか

「窓の少ない家」がブームのような気がします。

大手ハウスメーカーのプランや建売物件を見ると、

極端に窓が少ない物件を目にします。

風呂・トイレは当然窓無し、玄関ホールや2階ホールも窓無しで暗そう、

主室も1間の掃出し窓が1窓あるかないか・・・

そういう静かに内側にこもるような住まいがあっても良いと思います。

断熱性能(Ua値)は窓がない方が良い値になりますし。

ただ私は窓から外に広がる、豊かな外部環境をとりこむようなお家がお好き。

著名な建築家たちも窓について様々な格言をのこしています。

「窓は光を取り入れるというより 外を眺めるために必要となっている」
(ロバート・ヴェンチューリ

「もはや窓の現代的な機能とは、風景のフレーミングにあるわけだ。」
ビアトリス・コロミーナ

「善も悪も、ようする人間の内にあるもの
すべてを引き出して際立たせるのが窓なのである。」
藤森照信

 

答えは敷地にある

どの程度窓があると心地よい家になるか。

多すぎても、少なすぎてもいいわけありません。

その答えは敷地にあると思っています。

 

敷地が幹線沿いで道路から丸見えであれば、道路側に窓を大きく設けるのは落ち着かなそうです。

隣家が接している方向に大きな窓をつけるのは、窓の魅力を半減しそう。

敷地をよく見て分析し、心地よく暮らせるお家となるようイメージして窓を計画します。

 

「大渕の家」

冬でも南から暖かい陽の光をとりこみたい。ただ南は隣家でふさがれている。

そのため隣家をかわすハイサイドライトを計画しました。

ハイサイドライトの光は家の中央部に降り注ぎ、家全体を照らします。

北・東側は隣家が遠い又は美しい瓦ぶき平屋のため、大きな窓を設けました。

主室に解放感と眺望を。

旗状地のため周囲の視線も気になりません。

お施主さんも気持ちよさそう。

階段を上がった先には空に視線がぬける窓を。

断熱性能や光熱費などの数値だけでない、気持ちよさという物差しも重要だと思っています。

(上手に日射取得すれば光熱費にも効果があります。)

もちろん大きな窓のせいで居心地が悪くなってしまうと本末転倒ですので、

高性能サッシを使用して温熱的な不快感が生じないよう配慮します。

 

これからいよいよ内部の断熱工事。

現場には大量の断熱材が搬入されました。

断熱材は空気のかたまりのようなものですので、とてもスペースをとります。

引き続き安全作業でよろしくお願いします。

山田 剛
設計部

山田 剛

設計部 一級建築士

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