年が明けたと思ったらあっというまに春ですね。
さて、4月開始の今年度注目されているGX志向型補助金。
2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、国交省と環境省による高性能な住宅の支援事業が始まります。
2025年4月以降の建築基準法の改正で全ての新築住宅は「断熱等級4以上」に適合することが義務付けられますがGX志向型補助金を獲得する条件の一つに「断熱等級6以上」と2等級高い性能が求められます。
断熱等級とは
国内でも寒い地域から暖かい地域の1~8に区分され、地域ごとに基準が異なります。
新潟の多くは”5地域”に区分されています。
UA値は数字が小さいほど高性能になります。
5地域のUA値は断熱等級4では0.87、等級6では0.46。
GXの補助金を狙うには国の省エネ基準よりも2倍近くの性能が必要です。
HEAT20のランク
HEA20も地域区分によって異なった基準がありますが、断熱等級とは違った表現で断熱性能を表しています。
オガスタでは16年ほど前から新住協のQPEXというソフトを利用して燃費計算を行っております。
東日本大震災(2011年)の原発事故以降、オガスタでもより高性能な住宅を追求していきました。
現在のオガスタでの標準仕様は、HEAT20グレード2が標準です。
UA値で言うと0.34以下になります。
数値ではあまりピンときにくいと思いますが、次の表を生活のイメージをしてみてください。
実際にQPEXで計算した表を見てみると
例えば1月、外気温3℃の日に無暖房だとしても室内は10℃を超えます。
私の今住んでいるアパートは真冬、無暖房で朝起きたとき3℃近くなっていました。
集合住宅は周りが他の世帯に囲われているので戸建て住宅より暖かいと思います。
また、もっと気になるお金の話でいうと、赤と青のグラフが伸びている季節に冷暖房をずっと動かした場合、年間でかかる冷暖房費は約4万円というシュミレーション結果が出ています。(太陽光の自家消費はなし)
月でならすと平均で3500円ほど!
こちらの計算ではUA値は0.34でしたが、国で決められている最低基準は0.87ですのでおよそ2.5倍もいい性能です。
冷暖房に係る光熱費は約41,000円×2.5倍となりますので、国の仕様基準で施工した場合102,500円/年。
50年で300万円となります・・・
住宅ローンの借入額+光熱費で考える
家を建てようと考えたとき、最初に考えるのは住宅ローンの借入額という方がほとんどだと思います。
見逃してしまいそうなのは光熱費です。
建築費を抑えて建てられても寒く暑い住宅になっては、満足度は落ちてしまいます。
全館空調で光熱費を気にせず、一年中快適に過ごすための初期投資と考えたとき、もし私が家を建てる立場であれば少し頑張ってでも高性能な住宅に住みたいなと思います。
正しい施工の技術が大切
良い断熱材を使い気密シートを貼ればよい訳ではなく、施工技術も重要です。
法改正以前から当然で行ってきたからこそ、職人さんや現場監督の断熱・気密施工のノウハウが身についています。
また、冬はしっかり日射をとりこみ、夏は遮蔽してくれるような設計も重要です。
GXの補助金を活用して、エコハウスを重要視してはいかがでしょうか?