夏を涼しく快適に過ごす方法 2017
毎年このシーズンに記事にしないとならない繰り返しになりますが確認しましょう。
「夏を涼しく過ごす方法2016年バージョン」は、それなり完成度が高く網羅されていましたので、細かな内容はそちらも参照ください。
また高性能住宅になるほど、夏も快適になります。
その点は2015年「金衛町の家」の真夏のインタビューをご参照ください。
2017年バージョンは表現を変えて、再度のご説明と、夜の快眠方法を深堀します。
夏の快適さは(涼しく)(爽やか)に過ごすこと。
すなわち
涼しくとは温度を下げること。
爽やかにとは湿度を下げること。
その両方が達成できているかがポイントになります。
「涼しく」は温度のはなし。
部屋の温度が上がりすぎないようにするには、
1番重要になるのが太陽の光が窓に直接射し込まないようにすることです。
そのためには日よけを設けることになるが、建物の外側からさえぎるか、内側でさえぎるかの方法があります。外側から日よけする方が4倍効果があるといわれていますので、可能なだけ外から日よけをしましょう。 (特に西側)
設計段階で軒を出したり、オーニングやアウターシェイドを取り付けられるようにしてあったりすれば良いのですが、無い場合「すだれ」を窓の外に設けるのが有効でしょう。
加えて窓の内側にハニカム断熱スクリーンやカーテンを下げるのも、もちろん有効です。
(事務所の西日対策は ダブルです!)
外気温が30度以上になってしまえば、窓開けて通風しても涼しく過ごせません。
こういったシーズンはエアコンの連続運転をするのが基本になります。
次は「爽やかに過ごす」ためには、室内の湿度を下げてやる必要があります。
今までの「夏を旨とする過ごし方」
「窓開けて扇風機を使って暑さをしのぐ」という暮らし方の習慣がなかなか抜けない人がいるようですが、
エアコンをつけているのに、別の部屋の窓を開けっ放ししていたり、
キッチンのレンジフードがずっと調理をしてない時も回っていたりしていませんか?
冷房は、暖房の時と同じように、エアコンが回っている時は窓を閉め切り、
局所換気も止め、計画換気モードにしましょう。
過剰換気は外から水蒸気が入ってくるだけで、家の中は爽やかになりません。
全熱熱交換の換気扇を導入すれば、部屋の中の湿度が50%程度まで落ちることも夢ではありません。
(オガスタ事務所は 条件をすべて満たすので、湿度50%切れます。 非常に快適)
そうでない住宅の場合は、再熱除湿モードでの冷房運転をすると 温度を下げ過ぎず湿度だけ下げることができる。 特に寝室の運転には必須の方法です。
(ダイキンHPより転載) 再熱除湿、初めて聞いた人はリンク先へどうぞ。
最後に 熱帯夜に快眠できる寝室のポイントをまとめます。
① ACは 再熱除湿 設定温度28~29度の 高めで運転する
夏の就寝時の理想の温度は28℃といわれています。
エアコンの室内機に温度センサーが取り付けられていることが多く、
28度の設定で運転すると、冷たい空気は重くて下に溜まり、
枕元の温度は26℃くらいになっていることもあります。 それだと寒すぎ。
温度湿度計を枕元に置いて、モニタリングしましょう。
温度は下げず湿度は下げる。再熱除湿は快適です。
② 熱帯夜の日は 朝までエアコンは連続運転する。
昼間の熱で建物は温められ熱を蓄えています。
ひとたび冷房を止めると、天井壁の表面からの輻射熱で、あっという間に暑くなり、寝汗で眠れません。熱帯夜の日はもちろん、朝までエアコンで温湿度の変化を避けましょう。
③ 風速微弱のスウィング運転が基本です。
冷風が当たり続けている個所は体が冷えますが、その反対の布団の接するところは熱くなる。 体の表と裏の温度の体感が異なるので、寝返り頻度が増えて熟睡できません。
寝具の状態などで 寝返りが少ないと、自律神経が正しく機能しなくなり、体調を崩します。
(いわゆる夏風邪をひきます)
極力 弱風で 同じところに風が当たらないよう、スウィングしましょう。
以下は エアコン以外の 細かなポイントです。
* タオルケットで最低でも腹は覆う。(体幹を冷やさない)
* 音が気になる人は 耳栓追加。
* がっつりカーテンで遮光する。
熟睡には 「脳に刺激を与えない」
寝室を、一から設計する場合、温熱グレード・冷暖房換気方式・壁窓の処理など
安眠できるかどうか慎重に検討しましょう。