木装モダンBOX「車場の家」
木装モダンBOX
設計/川﨑 監督/波潟靖
- コンセプト
- 旗状地という奥まった敷地で、南東方向に隣家の庭が借景として用いることができる条件の良い敷地。明るさと開放感を望む施主の要望に応えるよう2階のホールと書斎を、階段室を拡張した吹き抜けで結び、家じゅうをワンボックスのつながりのある空間にした。
プロトタイプIIの手法で構造など無駄のないように合理化しローコスト化している。
- 外観
- 屋根形状を、2寸勾配の超緩勾配の寄棟として、軒の出を900mmと長く出してワイド感を出す。さらには、鼻隠しもぎりぎり薄くし、軒裏を木を張って垂木を隠した。屋根構造を工夫し、入隅も無柱で軒裏が水平に大きく広がるデザイン。夏暑くない家の必須条件の庇は、アルミ製のすっきりした形状のものを選ぶ。外壁は、定番の杉板縦張り。ウッドロング仕上げ。フォルムはモダンではあるが、杉の板で有機的な味わいを加える。
- 内部空間
- 内部はあっさり目のナチュラルをねらい、床にはバーチ、天井はシナベニアの市松張り。2階の部屋は施主がDIYでゼオライト塗壁の左官仕上げ。LDKの全ての開口部は植栽がみえるピクチャーウィンドウとしある。収納としても使える造作のコーナーベンチが、生活空間のへそになる。障子は断熱性も考慮した太鼓張りの吉村障子でプレーンな印象に。
- 植栽
- アオダモ株・ヤマボウシ株・シャラ・ジューンベリー・ナツハゼ・南天・ヤブコウジ・ドウダンツツジ(列植え)