プロトタイプII 初号機「内野の家B」
プロトタイプII 初号機
基本設計/相模稔 監督/波潟靖
- コンセプト
- 「プロトタイプII」とは:
建築的な「省コスト住宅」の設計手法を盛り込み、コストとクオリティの高いバランスを目指したシリーズです。具体的な設計の手法は以下の内容です。
(1) 3x5または4x4間という1間モジュールにて、構造から先に考える。
(2) 1階の天井を省き、2階の床の裏側の現しで、構造をデザインとする。
(3) 2地域ランク上の高断熱高気密住宅とすることで、オープンな間取りとし、建具も可能なだけ省く。
(4) 照明器具も廉価でシンプルなもので揃え、造作家具もなるべく控える。
- 外観
- 外観のデザインイメージに合わせて、LDKには縦を強調とした太鼓張り障子を主役として用いて清冽な印象とし、鴨居を通して端正さを高めている。現しとなる梁には新潟ブランド杉を用いて、施主DIY塗装の漆喰との相性もよい。
- 内部空間
- 軒の無い雨がかりの東西と北の壁は、ガルバリウム鋼板のスパンドレルで表情の深みを出し、軒と袖壁に守られた南面には杉板縦張りとした。遮熱のために5間幅で設けたパーゴラが、この住宅の個性でもあり、年々成長する「緑の屋根」として暮らしを包む。
- 植栽
- シラカシ・エゴノキ・モッコク・イタヤカエデ・ヤマボウシ・小熊笹・アベリア・萩 ・ノウゼンカズラ・ゴーヤ