ゆとりある角地でおおらかに暮らす「黒川の家」
設計:山田 剛/監督:山田 剛
- コンセプト
- 敷地は130坪超の広い角地です。
ゆったりとした開放的な敷地にふさわしい、落ち着きがあり堂々と立つ建物を目指しました。
角地の魅力は開放的であること、その反面周辺の視線が多くもなります。
道路から十分に距離をとり、間に植栽の空間を設けることで、適切なプライバシーを確保しつつ、
広い敷地をおおらかに楽しめるよう計画しました。
お庭の成長によって、住環境が豊かになるとともに、街並みとして近隣にも潤いを与える存在になってほしいと願っています。
- 外観
- 半分平屋形状で、大屋根の外形をしています。
高さを可能な限りおさえることで、ゆったりとした敷地に調和した立ち姿となりました。
外壁はそとん壁の土色で仕上げています。地面から生えたような、落ち着いた印象です。
正面には大きな下屋根がかかり、玄関ポーチ・土間デッキ・設備機器置場を兼任しています。
下屋根の軒先にすだれなどをかければ、日射の調整や視線の制御ができるよう計画しています。
ガンガンつかえる土間の半外スペースは、内部と外部を楽しくつないでくれるでしょう。
- 内観
- 玄関にはいると、屋根形状なりの勾配天井大空間がひろがります。
大きな敷地に応えるようにひろがる、おおらかな空間。
その中でも障子や一部の仕切り壁によって、それぞれが落ち着ける居場所を確保しています。
南側には、OSFIX(オガスタフィックス)と木製建具を組み合わせた大開口が、庭の景色を切り取ります。
大空間・大開口の組み合わせですが、窓高さや配置の調整により、明るすぎない落ち着いた空間となるよう
計画しています。
玄関は広い土間スペースとして機能し、スキー道具の手入れや自転車のメンテナンスなど、多目的に使用することができます。
2階からは、遠く飯豊連峰の山並みを臨むことができ、外部の豊かな環境を取り込みます。
- 規模・構造
- 敷地面積:135.63坪
延床面積:32.25坪
木造在来工法 2階建
- 性能
- 耐震等級2以上
Q値:0.98[W/㎡K]
Ua値:0.32[W/㎡K]
暖房負荷:27.4[kWh/㎡]
冷房負荷:12.2[kWh/㎡]
空調計画:床下エアコン暖房+壁掛けエアコン冷房方式